【生酛の弱点】未来へ世界へ

【生酛の弱点】未来へ世界へ No.1 生酛表示のルールが無い

皆さま、旨い純米酒、楽しんでいらっしゃいますか

生酛一筋14年 料理人店主 おさむ です。

お酒の瓶に「生酛きもと」の言葉が多く見かける様になりました。

皆さまは、もうお飲みになられましたか?

「生酛」の印象はいかがでしょうか?

「生酛」とは

江戸時代中期に始まったとされる

日本酒の酒母(酛もと)の造り方です。

現代では、それを模範として、蔵元さまを始め

蔵人さまの情熱が、生酛で酒母を建て(酛建て)

お酒を造り私たち飲み手を楽しませて頂き

感謝の言葉も見つかれません。

数多くの「生酛」

生酛一筋14年の私が、数限りなく増えた「生酛」と瓶に表示された

純米大吟醸、純米吟醸、純米酒(以下、純米酒系と表現)を、

検知を広める(カッコイイ事言っていますが、楽しみが大半)為に

購入、試飲させて頂き、お電話等、蔵元さまあるいは製造責任者に、

色々なご質問をさせて頂き集めたお話させて頂きます。

「生酛」と表示された純米酒系商品

 

 

 

この図の右側の太文字は、質問の会話で蔵元さまや製造責任者さまが

言われた言葉を載せました。

ただし(革新)だけは、私が付けた単語です。

この訳は、No.1.1 山卸(酛摺)作業 にて

もうお分かりですね

生酛に注目されていらっしゃる方は。

蔵元さまの生酛に対する暗黙の了解

「山卸(酛摺もとすり)作業をする」

「乳酸を添加しない」

生酛造りの特徴的な作業工程、「山卸(酛摺もとすり)」やらないお酒に

生酛表示がされたお酒が売られています。

そして、生酛造りの特徴、「乳酸を添加しない」

しかし、「山卸(酛摺もとすり)」作業のすぐ後に、

別に造った人工乳酸を添加して酒母建てした速醸酛を入れる。

これは、昭和初期までやられていた酒製法「刺し酛(さしもと)」

そして、生酛造り、速醸酛造りそれぞれを造り

上槽(じょうそう)(醪{もろみ}を搾り原酒にする作業)した後に

ブレンドする。

蔵元さまのご意見

ある蔵元さま

「人工乳酸を添加をしないので、生酛と表示、厳密に言うと酸基醴酛だけどね」

別の蔵元さま

「山卸、酛摺作業をしたから生酛表示しました。

後はセーフティーの為に速醸酛の酒母を入れました。」

ブレンドは、蔵元さまには、伺っておらず

私が試飲した感想は、

今、日本酒市場を占める香りが豊かな純米酒系に寄せている感じです。

これらの商品に「生酛」表示された意図までは、お聞きしておりません。

生酛表示商品の現状

これは、全て生酛表示のルールが無いために、それぞれの蔵元さまが独自の判断にて

生酛表示にて商品化しているのが現状です。

日本酒造りは、世界に誇る食文化、歴史

それぞれの酒造りが誇るべきものです。

決して良い悪いではありません。

生酛表示にルールを?

生酛表示にルールを設けるべきと

言われる蔵元さまも大勢いらっしゃり

ご意見を伺っております。

「その方が、飲み手の皆さまもわかりやすい。」

「輸出の際に生酛表示ルールがないと」

「生酛の歴史や未来に」などのご意見をお持ちで

十分に理解出来ます。

しかし、ルールを決めようとすると線引きで

色々なご意見が奮闘し時間が掛かる事でしょう。

そして、厳密で狭くなれば、少数のお蔵さましか生酛表示が

出来なくなります。

酒造免許を世襲だけにとどまらず、財務省さま許可のもとに

広げていかなければ、現状のままであれば

1つ間違えれば生酛が衰退に向かう。

そして、既得権益の温床となりかねない。

広ければ、意味をあまり持たない

骨抜きのルールになりかねない。

情報を開示が大事

私は、「生酛表示ルールを決める、決めない」は、

酒造組合さまや蔵元さま、酒造関係者さま、

有識者さま、財務省担当者さまで

お決めになられれば、よろしいと思います。

それとは別に、飲み手の皆さまに

製法や成分の表示義務の有無に関わらず

丁寧に情報を開示する事が大事と思っております。

それぞれの蔵元さまが、情熱でそれぞれのご意見で

生酛造りを表現すること自体が

日本酒の文化、歴史であり

未来へ受け継がれる素晴らしい事と思えてなりません。

飲み手の皆さまのお力で

注目し、飲んでみたい生酛の情報を集め

ご納得されて蔵元さまの情熱を受けとめ、

ご愛飲し応援する事が一番素晴らしく、

生酛を未来へ、世界へ

直結する事に他なりません。

 

今宵も一献「生酛」で乾杯

蔵元さまの情熱を添えれば、更に美味しく感じる事でしょう。

 

質問は何を聞けばいいの?は、

今後に書かせて頂きます。

目から鱗、楽しみにお待ち下さい。

 

話題が過ぎれば見向きもされなくなる興味品から

日々の安らぎに寄り添う必需品に生酛がなればいいな。

 

令和5年1月19日書

 

化学調味料を避けたい方の為の
天然だし和食専門店 日本酒生酛
ひとしずく
料理人店主 おさむ
当店 https://hitoshizuku6.wixsite.com/roppongi

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